命題4
比を最小数で与えられたとき、与えられた比において最小である連続した比例にある数を見つけること。
与えられた最小の数である比を、AがBに対し、CがDに対し、EがFに対するとする。
AがBに対する比、CがDに対する比、EがFに対する比である最小の数で比例である数を見つけることを必要とする。
BとCによって割り切られる最小の数、Gをとる。propositionZ.34
AがHを割り切ると同じ回数でBがGを割り切るとし、DがKを割り切ると同じ回数でCがGを割り切るとする。
さて、EがKを割り切るか割り切らないかのどちらかである。
最初にEはKを割り切るとする。EがFを割り切ると同じ回数でKがLを割り切るとする。
さて、BがGを割り切ると同じ回数でAがHを割り切るから、それゆえにAはBに対し同じようにHはGに対する。definitionZ.20、propositionZ.13
同じ理由で、CはDに対し同じようにGはKに対し、そしてEはFに対し同じようにKはLに対する。それゆえにH、G、K、LはAがBに対する比、CがDに対する比、EがFに対する比である連続した比例である。
次にそれらはまたこの比例を持つ最小の数であることをいう。
H、G、K、LがAがBに対する比、CがDに対する比、EがFに対する比である連続した比例の最小の数でないならば、それらをN、O、M、Pとする。
AがBに対し同じようにNがOに対し、AとBが最小であり、最小数は同じ比を持つ数を同じ回数で割り切り、大きい数は大きい数を、小さい数は小さい数を、つまり、前項は前項を、後項は後項を割り切るから、それゆえにBはOを割り切る。propositionZ.20
同じ理由でCはまたOを割り切る。それゆえにBとCはOを割り切る。それゆえにBとCによって割り切られる最小数はOを割り切る。propositionZ.35
しかしGはBとCによって割り切られる最小数であり、それゆえにGはOを割り切り、大きいものが小さいものを割り切り、不可能である。それゆえにAがBに対する比、CがDに対する比、EがFに対する比である連続した比例であるH、G、K、Lより小さい数はない。
次にEがKを割り切らないとする。EとKによって割り切られる最小数、Mを取る。KがMを割り切ると同じ回数でHとGがNとOをそれぞれ割り切るとし、EがMを割り切ると同じ回数でFがPを割り切るとする。
GがOを割り切ると同じ回数でHがNを割り切るから、それゆえにHはGに対し同じようにNはOに対する。しかしHはGに対し同じようにAはBに対し、それゆえにAはBに対し同じようにNはOに対する。同じ理由でCはDに対し同じようにOはMに対する。propositionZ.13、definitionZ.20
再度、FがPを割り切ると同じ回数でEがMを割り切るから、それゆえにEはFに対し同じようにMはPに対する。それゆえにN、O、M、PはAがBに対する比、CがDに対する比、EがFに対する比である連続した比例である。propositionZ.13、definitionZ.20
次にそれらはまたA、B、C、D、E、Fの比において最小であることをいう。
そうでないならば、A、B、C、D、E、Fの比において連続して比例するN、O、M、Pより小さい数がある。それらをQ、R、S、Tとする。
さてQはRに対し同じようにAはBに対し、AとBは最小であり、最小数は同じ比を持つ数を同じ回数で割り切り、前項は前項を、後項は後項を割り切るから、それゆえにBはRを割り切る。同じ理由でCはまたRを割り切り、それゆえにBとCはRを割り切る。propositionZ.20
それゆえにBとCによって割り切られる最小数はRを割り切る。しかしGがBとCによって割り切られる最小数であり、それゆえにGはRを割り切る。propositionZ.35
そしてGはRに対し同じようにKはSに対し、それゆえにKはまたSを割り切る。propositionZ.13
しかしEはまたSを割り切る。それゆえにEとKはSを割り切る。
それゆえにEとKによって割り切られる最小数はSを割り切る。しかしMがEとKによって割り切られる最小数であり、それゆえにMはSを割り切り、大きい数が小さい数を割り切ることになり、不可能である。propositionZ.35
それゆえにAがBに対する比、CがDに対する比、EがFに対する比である連続した比例であるN、O、M、Pより小さい数はない。それゆえにN、O、M、PがA、B、C、D、E、Fの比において連続して比例する最小の数である。
証明終了